【マナー】新社会人はぼかしがち?気をつけたい若者言葉
「しょうごさん、頼まれていた案件なんですけど、一応出来ました」
一応?
え、出来たの?出来てないの?
みなさんも無意識に使っている経験ありませんか?
学生時代、仲間内では通じた言葉も社会に出ると相手にとって失礼になったり、仕事をする上で障害となったりすることが多々あります。
とは言え、何でもかんでもマナーマナーと煩く言うのも違うなと思ったり。
ということで、今回は実際にビジネスの現場でよく見る「仕事をする上で支障の出る若者言葉」についてまとめます。
意志をしっかり伝えること
社会人になって、会社でのコミュニケーションにおいて新入社員がまず戸惑うのは「結論から言う」という仕事の基本。
新入社員が上司とのやり取りで「結論から言いなさい」と注意されているのを毎年良く見ます。
ビジネスでのわかりやすい伝え方として有名な手法としては「PREP法」がありますね。
P OINT=ポイント、結論
R EASON=理由
E XAMPLE=事例、具体例
P OINT=ポイント、結論を繰り返す
相手が集中して聞いている「話の冒頭」と印象に残りやすい「話の最後」に最も伝えたい結論を話すことで簡潔かつ説得力ある説明ができるというものです。
具体的に仕事でのコミュニケーションにPREP法を当てはめると以下のようになります。
1)私はこうしたい
2)理由はこうだから
3)たとえばこういうことがある
4)だから私はこうしたい
ここで大切なポイントは、話し方の順番ももちろんのこと、仕事をする上で求められるのは「自分の意志をはっきり伝える」ことだということです。
敬語やマナーは大切ですが、それと自分の意志を伝えないのとは別。
学生時代に自然とクセづいてしまった「空気を読む」ことのように、相手との関係性を気にしすぎるあまり、自分の意志をはっきり表明できない。そういう方を多く見かけます。
これが社会人デビューしたての新入社員によく見られるコミュニケーションの壁です。
では実際に仕事に支障をきたす可能性がある若者言葉について、代表例をいくつかあげていきますね。
「意志」がぼやける
ビジネスの場面で支障が出る若者言葉にはいくつかのパターンがあるように感じています。
そのひとつが「意志がぼやける」こと。
●一応
⇒本来、ひとまずのところは、という意。本当に大丈夫なのか、相手が不安になる。
●(自分)的には
⇒的は別に必要ない。わたしは、で良い。
●でいいです
⇒本意じゃないけど、仕方なく同意した感じが出てしまう。
相手は明確な意志を知りたいのに、ぼかした表現で返されるともう一度確認し直す必要があり無駄な時間を費やすことに。
その背景には「責任を取りたくない」「失敗したくない」といった保身や逃避の傾向が見え隠れします。
「意味」がぼやける
もうひとつ代表的なのはそれほどのことでもないのに誇張した表現を使うパターンです。
●ありえない
⇒起こり得ない、絶対にない時に使う言葉ですが、ラフに使っていませんか?
●しかない
⇒「先輩には感謝しかないですー!」…感謝以外には何も(尊敬も、学んだことも)無いって事?
●超
⇒最上級の修飾語ですが、皆さん何となく使っていますよね。
●微妙
⇒本来は「どちらとも言えないとき」に使う言葉ですが「超」と同じく特に意味もなく使われがちです
これらの言葉は相手にその「物事の度合いを誤認」させてしまう可能性があり、ビジネスの場面では気をつけなくてはなりません。
Ex.
「社長!新商品のお菓子の試作品、超美味いですよ!」
⇒めちゃハードルが上がる
「店長、クレームのお客様を対応したんですが、正直微妙でした」
⇒何がどうした?内容が伝わらない
正しく使われていないケース
他には日本語として普通に使う言葉なのに、用法を誤ってしまうことで自身の品格を下げる、相手が迷惑する可能性がある言葉遣いも気をつけたいところ。
●逆に
⇒直前に話していたことと逆のことを話すはずが、逆になってない。何となく使っている。
●みたいな
⇒「何か他の物・事柄に似ている」時に使うものですが、接続詞のように使っていませんか?例えば、「もう最悪―!みたいな。」のように。とても軽い、品のない印象になります。
●(わたしの)方で
⇒「方」は方角を指し示すか、いくつか選択肢があるときに使うものです。普通に「わたしが担当します」で良いですね。
結果的に損をするのは自分
学生時代から話の流れでよく使っている言葉が抜けずに、そのまま社会に出ても使ってしまうケースはこのほかにもあります。
代表的なのは「とりま」、「ていうか」、「ウケる」、「ガチで」など。
僕自身、いわゆる若者言葉全てがダメなわけではないと思っています。
実際、親近感や連帯感の醸成にはプラスの効果もありますしね。
ただし、デメリットとして
●品格・教養を疑われる
●世代や出身地によっては相手に伝わらない可能性がある
ということがあるのは理解しておきたいところ。
コミュニケーションは
「伝えたか」ではなく、「伝わったか」がすべてです。
相手に伝わらなければ意味がありません。
若者言葉は世代によって相手が理解できないこともありますし、例えば「大切な契約を取り交わす商談」のような場面では、相手が「本当にこの人に任せて良いのか」不安を持たせてしまうことにも繋がる可能性があります。
いかがでしたでしょうか。
ビジネスシーンでのコミュニケーションの基本は以下の3点を意識して。
★自分の意志を「明確に」伝える
★起きた事象を「正しく」伝える
★「場面」と「相手」を考慮する
参考になれば幸いです。