【人事の世間話】 「内定をゴール」にした就活の蔓延と弊害
みなさんこんにちは!ショーゴ(@sho_trip)です。
いよいよ18卒の就職活動も本格化。
事前準備で自己研究や企業研究に取り組む就活生も増えてきていますね。
僕も自身が主宰する「就カフェ」で日々就活の支援をさせていただいているのですが、今回はこの時期毎年メンバーに話していることをつらつらと。
【内定=ゴールという錯覚】
就活初期段階で就活生のみんなが持っているゴールイメージを聞くと、ほとんどの人が「内定」と答えます。
でも、それは仕方ないこと。
なぜなら、例えばネットで就活を調べると、「内定を獲得するために!」といった記事ばかりがたくさんあり、大学のキャリアセンターからのアドバイスも「内定を取るため」のテクニカルな指導が多いといった背景があるからです。
しかし、内定をゴールした就活が何を生み出しているか。
それは『アンマッチ離職』。
【1/3が3年以内に離職という異常事態】
厚生労働省の調べによる新規学卒者(大卒)の卒業後3年以内の離職割合は「31.9%」と約3人に1人が3年以内に離職しています。
※引用
ちなみに離職事由の上位は「ストレス」「人間関係」「仕事のやりがい」といったもの。
就活の際の企業選びで就活生が主に重視する条件、「業種・職種」・「勤務地」・「福利厚生」は関係ありません。
あくまで就職活動は学校を卒業して最初に働く企業を選ぶ「プロセス」に過ぎず、実際のスタートは社会人になってからです。
内定を取ることを目的にすると、自分が働くイメージが希薄なまま就職先を決めてしまい、結果として早期離職に繋がるというわけ。
でも、就活生の周りを取り巻く情報や大人たちからのアドバイスは「内定をゴール」としたものばかりです。
なぜか。
それは、そこをゴールにと導く大人たちの理由があるから。
■大学・専門学校のキャリアセンター ⇒ 就職内定率・内定先企業実績
■就職情報会社 ⇒ 就活生と企業との出会い・採用を商品にお金を稼ぐ
もちろん、中には志を持って就活生に向き合う就職支援課の方、地域に根ざして活動されるキャリアコンサルタント・情報会社の方もいらっしゃいます。
ただ、実際の背景として「就活ビジネスの肥大化」「大人の事情」が大きく絡んでいるのもまた事実です。
でも就活生の目線に立って考えてみると。
社会人になると1日24時間のうち、寝ている時間を除けば大半の時間を会社ないし仕事関係の人たちと過ごすことになるんですよ。
仮に内定を取りたいがために本来の自分を偽って選考を通過したとしても、社会人になってからも毎日8~10時間自分を偽り、その会社らしい人として過ごし続けるなんて、そりゃストレスにもなりますよね。。
内定はゴールじゃない。
情報に踊らされない。自分事なのだから自分で考え・判断し・決める。
就活は自分がその企業で「働く」ことをしっかりイメージして。
それでは今回はこの辺で。
Thank you for your time!