ツムグログ

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インターンシップに参加するのは時間のムダ?

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こんにちは。ショーゴ(@sho_trip)です。

6月に入り、19卒の選考が解禁(みんな守ってない)されましたが、同時に各ナビ会社の20卒向けのプレサイトもオープン。

実質的に大学3年生の就活戦線がスタートしたわけだけど、まずみんな考えるのは「夏のインターンどこ行こうか」ということ。

 

でもちょっと待った。

 

人事の現場で見ていて思うのは、

ここ数年、インターンってとりあえず行かなきゃダメなもんなんでしょ?的な人が増えていて。

 

はっきり言うと、
そんな感じでインターン行くなら遊んだ方がマシだと思うのさ。

 

ということで、今回はインターンシップって何のために行くのかまとめてみました。

これからインターンシップ行こうか考えている人はぜひ参考にしてみて。

インターンシップの現状

インターンシップとは本来は「就業体験」を指し、採用活動とは全く別なものでした。

でも今となってはほとんどの企業が採用を見据えて、もしくはインターン自体に選考があり、インターンで内定を出しちゃうところすらあって。

今や、それが当たり前になりつつある。

 

実際、数字で見てもインターン実施企業率は年々上がっています。

15卒向け 29.5%
16卒向け 42.7%
17卒向け 51.2%
18卒向け 60.9%
19卒向け 70.8%
※株式会社ディスコ キャリタス就活2019調査より
http://www.disc.co.jp/uploads/2018/03/2019internship_201803.pdf

それは何でかと言うと、大手就職情報会社の煽りが大きく影響していると感じます。

「インターンやっていた企業が採用うまくいってますよ」
「もう今時はインターンやらないと採用できないですよ」

なーんて話を情報会社の営業さんが各企業の採用担当者に伝え回った結果、猫も杓子もインターンシップという状況に。

 

学生にとって不幸なのは、インターンシップの本質(就業体験)をよくわかっていない採用担当者が採用目的でインターンを組むケースが増えているってこと。


その結果、ほぼ会社説明会という1DAYインターンが量産されてしまい、今や何にも就業体験にならないようなインターンが巷に溢れています。

 

学生側の意識にも変化

一方、学生側の意識にも変化が起きていて。

ほんの数年前までインターンシップに参加している学生の割合は約50%だったのが、今や80%以上の学生が参加している現状。

 

でもこれも大学のキャリアセンター主導や先輩からの噂話で

「インターン行った方が就活有利になるよ」
「インターン行かないと内定もらえないらしいぞ」

なんていう話からみんなこぞって行き出す事態に。

 

僕は就カフェというキャリアコミュニティを主催しているのですが、メンバーと話していても怖いなーと思うのは「何となく」インターンに行っている人が年々増えているってこと。

「先輩に言われて」
「大学に言われて」

そういう、自分の意志が介在していない形でインターンに行っている人は結局どうなるかというと、
●何も得られるものがない
●内定にも繋がらない
●むしろ時間の無駄(バイト代減る、とか。かえってマイナス…)

みたいな感じ。

 

だったら、バイトしたり、遊んだ方がよっぽどプラスなんじゃないかと思うわけです。

インターン、どうせ行くなら「目的」を持って行くことを強くオススメします。

 

目的によって行くべきインターンは変わる

企業が実施するインターンシップは幾つかのタイプがあり、タイプによって得られる成果も変わります。


自分が何のためにインターンに行くのか。

その目的によって、参加するインターンを選択した方がいいんです。

 

【目的=どんな成果を得たいか】

A.認知 いろんな企業を知りたい、視野を広げたい

B.理解 興味がある業界・企業をより深く学びたい

C.体現 社会人の仕事に実際に挑戦したい

D.内定 ズバリ、内定が欲しい

 

大きくは上記の4つかと思います。
以下に代表的な企業のインターンシップパターンを目的別にまとめてみました。

 

A.認知 が目的の人向け

●ワンデーインターンシップ
文字通り、1日・短時間で終わるインターンシップ。
そんな短時間でまともな就業体験など出来るはずもなく、
ほとんどがインターンシップと銘打った『会社説明会』に他ならない。
ですが、1日・数時間で終わるのでたくさんの会社をさらっと知るにはちょうどいい。

B.理解 が目的の人向け

●3~7DAYSインターンシップ
「ワンデーインターンシップの延長じゃん」と思うかもしれませんが、
意味合いはかなり異なります。
まず体験できるコンテンツの量が大きく違うこと、
先輩社員と接点を持てる機会もあるでしょう。
短期間でありながらその企業のことをある程度深く知ることができます。

 

●プロジェクト・アクティビティ型インターンシップ
期間内にある課題を与えられ、就活生同士でチームを組んで答えを出すことに取り組むものや、無人島で集団生活を行うものなどがこのタイプです。
プロジェクトは大手企業、アクティビティはベンチャー企業に多い傾向。
その企業の仕事には直結していないものの、社風を感じられるものや、レベルの高い課題に挑めること、就活生同士で仲間を創ることができることなど、自身の成長に繋がる刺激を得られることがメリットです。期間としては1週間前後が多い。

 

C.体現 が目的の人向け

●長期就業型インターンシップ
研修生として実際の社員と同じ業務を手伝うタイプ。
ベンチャー企業・中小企業を中心に開催されている。期間は1ヶ月〜6ヶ月。
出社週2日以上など、拘束がキツイものが多い。
このタイプでは給料が出る有給タイプもあります。
本当の意味での就業体験と言えるのはこのタイプですね。

 

D.内定 が目的の人向け

●採用直結型インターンシップ
名前の通り、インターンでの成果が選考を兼ねており、採用に直結するタイプです。
外資系企業やベンチャー企業で行うことが多いです。
実際に社員と同じ仕事に取り組んでみるものや、その企業に直結したある課題にチームで取り組むプロジェクト型の採用直結タイプもあります。
期間は2週間~1ヶ月程度のものが多い。

 

 

いかがでしたでしょうか。

このようにインターンシップといってもパターンはたくさんあり、得られる成果やかかる時間・労力も変わります。


例えば、視野を広げることが目的の人が1週間のインターンに参加したとすると、社数が稼げないのであまり視野は広がりません。逆に社員と同じ仕事をしてみたい人が1DAYインターンに行っても何にも体現できない、というムダに繋がるんですよね。

 

ちょうどこれからインターンシップにエントリーする人も多いかと思います。

自分が「何のために」インターンシップに行くのか、考えてみてからエントリーするといいですよ。

 

では今回はこの辺で。


shogo

sho-trip.hateblo.jp